TradingViewで表示される発注株数をトレスタの発注株数に反映させ、株数を指定した発注を行う場合のストラテジーの作成方法をご紹介します。
ストラテジーの設定次第で細かな建玉調整を行う事が可能となるため、スライス注文・アイスバーグ注文などのアルゴリズム取引を再現する事も可能となります。
建玉を反映させるためのコード
これまでのストラテジーの作成のコードでは
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,comment=”ああああ:新規買い”,alert_message=i_strategy_code
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というコードを入力していましたが、TradingViewの発注株数を反映させるためには下記のコードに差し替えてみましょう。
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,comment=”ああああ:一部新規買い”,alert_message=i_strategy_code
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「一部」という文字列を加える事で、TradingView上に表示される「株数」をトレスタでの発注株数に反映する事が可能となります。
上記の場合だと、「+100」「-100」の数字が発注株数にあたります。
通常、トレスタの戦略で設定した投資金で発注できるだけの株数を自動で計算し発注をかけますが、commentに「一部」という文字を追加したことにより、TradingViewに表示された株数のみを発注する事が出来るようになります。
使えるコメントは以下の通りです。
新規買い ⇒ 一部新規買い
新規売り ⇒ 一部新規売り
返済買い ⇒ 一部返済買い
返済売り ⇒ 一部返済売り
エントリーの場合は、投資金でエントリー可能な上限株数を超える株数を発注しようとすると、設定した投資金で発注できるだけの株数をだけ発注します。
決済の場合は現在保有中の株数を超えた決済アラートを受信すると、保有中の全株を決済します。
ストラテジーコード内で株数を指定する場合
「strategy.entry」や「strategy.exit」「strategy.close」などのエントリーや決済を命令する際のコマンドの()内に「qty」を追加します。
サンプルストラテジーのコードで行う場合は下記のようになります。
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【500株のエントリーを行う場合】
strategy.entry(“entry_buy”,strategy.long,when=isGc,comment=”ああああ:一部新規買い”,qty=500,alert_message=i_strategy_code)
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ちなみに、サンプルストラテジーの「strategy.close_all」というコマンドは「保有中の株を全て手仕舞う」という命令のため、「qty」を使った株数調整の発注が行えませんのでご注意ください。
数回に分けてエントリーを行ったり、利益確定を2回に分けて決済するなどの株数を調整したコードを作成する事で、下記のように、より高度な取引を再現する事も可能となります。
エラー・不具合を起こす場合
下記の場合、「一部」を使ったアラートが発生するとエラーが起きますのでご注意ください。
■最低単元を下回る株数が含まれた発注
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例えば、1単元100株の銘柄に対して、「250株」の一部新規買いのアラートが発生した場合、最低単位が100株刻みなので、50株が含まれる「250株」を発注するアラートは、トレスタでは発注ミスとしてエラーが発生します。
また、決済アラートも最低単元以下の株数を含んだアラートはエラーが発生します。